こんにちは、美容室のウェブコンサル三上です。
たくさんの美容室オーナーさんとお話させて頂く中で良くあるのが、「うちの美容室はこれからブランディングしていきたいんだよね!」という声。
「だからホームページをオシャレにリニューアルしたいんだよね。」と言うサロンオーナーさんは結構多いように感じます。
サロンをブランディングする、ということは素晴らしい事だと思います。しかし、「サロンのブランディング=オシャレなホームページにリニューアル」という構図には違和感を感じています。
というか、その考えは間違ってます。
※ ホームページという言葉は正式にはウェブサイトのトップページのみを表す言葉なので、本記事ではウェブサイト(サイト全体の事)と呼びます。
目次
ブランディングってなに?
ブランディング(英: branding)とは、顧客の視点から発想し、ブランドに対する共感や信頼など顧客にとっての価値を高めていく企業と組織のマーケティング戦略のひとつ。ブランドとして認知されていないものをブランドへと育て上げる、あるいはブランド構成要素を強化し活性・維持管理していくこと。またその手法。 ここでいうブランドとは高級品に限らずその対象も多岐にわたる。商品やサービス、それらを供給する企業や団体、また人物・建築物・史跡・地域 ・祭事 等々、営利・非営利、有形無形を問わずあらゆるものが対象となる。
(出典:ウィキペディア)
ウィキペディアで「ブランディング」と調べてみるとこのように出てきます。
「顧客の視点から発想し、ブランドに対する共感や信頼など顧客にとっての価値を高めていく企業と組織のマーケティング戦略のひとつ。」
あくまでも、「顧客の視点から」の「発想」であり、「共感や信頼など顧客にとっての価値を高めていく」事である点に注目してください。
あなたの顧客にとって、オシャレなウェブサイトである事は、顧客への共感を得るものでしょうか?信頼を得るものでしょうか?そして、顧客にとって価値を高めるものでしょうか?
「オシャレなウェブサイト」にも色々な定義があると思いますが、誰もがサロンモデルのようになりたい訳じゃないですし、よくわからないモードなヘアスタイルになりたい人ばかりではありません。
そんな情報を発信する事が本当に顧客にとっての価値になっているのかどうか、見つめ直した上でブランディングを考えるべきです。
「顧客にとっての価値を高めていく」と言う事は、顧客の満足度を更に上げていく事ではないでしょうか。
顧客にとって価値のある共感や信頼を生み出すブランディング
あなたの顧客は、なぜあなたのサロンとあなたを選び通っているのでしょうか?
そこに、ブランディングの鍵があります。
「スタイリング方法を教えてくれるから、自宅でも思ったようにスタイリングできる。」
「1ヵ月たってもボサボサにならない。」
「自分の髪の毛のクセを理解してくれる。」
「美容の最新トレンド情報を教えてくれる。」
「おいしいご飯屋さんを教えてくれる。」
「子育ての相談にのってくれる。」
など、顧客によって様々です。
そこに「ウェブサイトがオシャレだから」が入る可能性はありますか?
特に美容師という職業はお客様と対面して、お客様にあなた自身が価値を提供する仕事です。
あなたが顧客に選ばれている理由は「私にとって○○な価値があるから通っている」という顧客の本心があるはずです。
あなたの何を求めて、あなたの美容室に足を運んでいるのでしょうか。
最近、私の取引先のサロンオーナーさんが「自分と同じ猫っ毛の髪質の方が最近よく来店するようになった」と言っていました。
「自分の髪の毛を理解してくれる」という事に価値を見出してくれたのではないでしょうか。
結局ブランディングで新規集客するってなに?
ブランディングとは、顧客に対して提供できる価値に共感・信頼してもらう事です。
あなたに共感・信頼した人が口コミを流してくれます。
あなたの持っている「価値」を必要としている人が、その口コミであなたの元に足を運びます。
あなたの「価値」に満足した人は、顧客となって何度も足を運んでくれるようになります。
オシャレなウェブサイトになんの意味もありません。
「あの人に頼めば、クセ毛の悩みを解決してくれる!」
「あのサロンに行けば、アイロンの巻き方を上手に教えてくれる!」
「猫っ毛の悩みだったらあの人に相談してみな!」
なんて言う風に、自分の価値を最大限に提供した結果、顧客がいつの間にか広めてくれるようになる。
それがブランディングでの集客です。
オシャレなウェブサイトになんの意味もありません。
ウェブサイトでブランディングするには
あなたが提供できる価値をまずは見出してください。
その価値を、顧客にもまだ見ぬお客さんにも分かりやすく伝えることです。
イマドキっぽいサロンモデルの写真を大きく載せる事ではありません。
こだわった店内の写真を自慢する事ではありません。
美容の知識をひけらかすことではありません。
サロンに足を運ぶ人たちの為に、有益でためになる情報を発信する事です。
あなたはカットが上手だから顧客が通ってくれている、と思っているかもしれません。しかし、顧客の皆さんが通っている理由は、それだけでしょうか?
顧客の心の声に、もっともっと耳を傾ける事がブランディングへの近道です。
ブランディングにオシャレなウェブサイトが必ずしも必要ではない事がご理解頂けたでしょうか。
サロンをブランディングしていく上での参考になれば幸いです。